2006年巻頭言

 生きることを考える!
 
巻頭言 2006年12月1日 発行:福島CW愛好会

●昼下がり、一本の電話が舞い込んだ。あまりに突然の訃報でぼう然となった。その二日前に彼女と会って言葉を交わしたばかりだったから、まさか・・・との思い。これまで母一人子一人で頑張ってきたのに、未成年の娘を残したまま40代半ばで天に召されてしまうなんて・・・。自宅で愛娘に看取られて静かに息を引き取ったそうだ。断末魔の苦しみを味わうことなく理想的な亡くなり方ではあるが、残された○子さんの行く末を思うと涙が出て来た。○子さんは知的障害があり、通常の社会で一人で生活するには困難を要する。祖父母に引き取られることになりそうだが、○子さんにとっては苦難の道のりとなるに違いない。近親者に先立たれたことのない私には深い部分はよく分からないが、さぞかし辛いであろうことは察することが出来る。二日の告別式に参列して故人のご冥福と○子さんの幸を祈ろう。

○身体は年々退化していくが、せめて精神だけは向上したいと思う。学生時代に読んだロマンローランの『ジャン・クリストフ』の中で「人間になれ!そして死ね!」という台詞が心に残っている。ヒトは日々成長して”人間”になることを目指す。死ぬまでに”人間”に成れればいいなと思ってきたが、一歩前進二歩後退といった調子で、なかなか”人間”に成れそうもない。煩悩の何と多いことか!
                                   
          2006年12月1日  FCWA事務局 JI7VBW/堀切洋子


●結婚した頃、アマチュア無線を知り染めた頃、会社で理想に燃えていた頃、身体と精神はバランスが取れていた。不足していたのは分析能力と知識のデータベースだったことがよく判る。歳を重ねて生きることは何か?が少しずつ理解できるようになる。その頃になると(それが今とすると)身体が行動についていくのがシンドクなってくる。無理をすると覿面に疲労が蓄積して毎日のルーチンに狂いが出るのだ。それを考えると休息と効率のよい計画を建てるようになる。それが外部から乱されるのが堪らなくモッタイナイと感じるようになる。若い人とお付き合いをするときに、説明をするのが仕事だが、何回も繰り返す時間のロスを時々はモッタイナイと感じて黙ってしまうことがある。若者にはこちらの疲労なんて理解できないだろう。

○食事の時間さえ切り詰めて人生を有効に使いきろうとしている老人にはそれが堪らなくいらだたしいのだ。誰かに引き継いでもらいたいと思う仕事も「私には重荷です!」などと断られると、ムッとしてしまう。癇癪をおこして放り出したくなることが一杯あるのだ。それでも気を取り直して明くる日はまた繰り返している毎日だ。

○そうして2006年があと1ヶ月しか残ってないことを感じるのは辛い。でもありがたいことに未だ杖ナシで歩けるし、片道500Kmを愛車を駆って無事故で走破できる体力があることに感謝した。ソロ−ッと鉄塔に登ってみたりして密かに残存寿命をチェックしながらココまで来れた。多くの友が、そしてかっての仕事のパートナーが失敗したり、亡くなったりしていくのも見送って来た。私などよりも華々しく成功されてマスコミをにぎわしていた人が、消え去って行った数は枚挙に暇がない。私などは成功という輝かしさにはついぞ無縁だが、歳を加えてからの失敗が少なくなっていくのは自慢できる。これは多分、己や周囲の方々の失敗から学んだ生きる知恵を得た貴重なデータによるものだろう。己の力の限界をしり、有限の生命を考えながら仕事を完成することが今後の失敗を未然に防ぎ、人の役に立つことだろうと思うが、死期を如何に読み取るかがそれには大切な要素に成るのだう。さて来年は何を完成させるか?を考えている。12月はそれを計画する大切な月でもあるのだ。忘年会は是非そうした反省の場にしたいものだ。
                                   
          2006年12月1日。 齋藤醇爾/JA7SSB Junji Saito


 秋深まる霜月!
 
巻頭言 2006年11月1日 発行:福島CW愛好会


●携帯電話の番号ポータビリティが、10月24日から始まりました。番号はそのままで他の携帯電話会社に移行できるという、利用者にとっては有り難いシステムです。1年前にツーカーがKDDIに合併吸収されましたので、docomo、au、softbankの3社で競争していますが、各社力を入れているところが違うようですので、自分に合った会社を選ぶことになります。23日にソフトバンクが”通話料無料、メール代無料の予想外無料”を発表し話題をさらいましたが、そろそろ機種変更を考えている私としても、今後の他社の動きにも注目して、じっくり品定めをしようと思っています。年齢を問わず今や携帯電話は生活必需品。家族や友人との連絡には欠かせないgoodsです。各社の比較をきれいにまとめてあるサイト(http://event.yahoo.co.jp/mnp/hikaku/index.html)などを参考に、検討されてみては如何でしょう。 

○アマチュア無線も携帯電話も、アンテナ次第。各社、アンテナの立っている場所が違いますので、自分の環境に照らし合わせて、両方を上手に使って生活を充実させたいものです。 22日のmeetingで、次回のCW講習会の内容が決まりました。「お知らせ」の「FCWA」をクリックしてご確認下さい。今回は”速度”がテーマ。実際に聞こえてくるモールス符号が毎分何字なのか・・・正直、私には分かりません。日頃、信号を聞いていないことを白状しているようなもので恥ずかしいです。誰にでも自分に心地良い速度があると思いますが、それより速いか遅いか・・・くらいしか私には分かりません。速度についてほとんど気に留めていないからかも知れません。CWの交信では、相手の速度に合わせるというのが基本ですが、力量の無い方か又は相手局への思いやりがない方は、マイペースでキーを叩かれます。自分にとって快適なリズムで交信出来れば最高ですが、実際はそうも行かないのです。通常の交信の時、OM諸氏は自分も初心者の時代があったことを思い出して、まどろっこしいと思っても優しく相手になって戴きたいと、思います。晩秋を迎えた今、無線機の前に座って交信をゆったりと楽しめる環境を作り出しましょう。
                                   
         2006年11月1日  FCWA事務局 JI7VBW/堀切洋子


●話題の多かった10月でした、38度線の向こうの国が騒がしいのは落ち着きませんが、月末になって高校のカリキュラム編成に受験に関係のない教科を教えないで点数をつけて大学入試の内申書をインチキをしている学校が約20%もあるということが発覚し、教育基本法の改定どころではなくなったというお粗末なお話とか、福島県ではクリーンを売り物にした知事がとうとう辞任し、逮捕されるという結果に成ったり、全く世の中はドウなってんだ!と慨嘆していた。まさかこれを不景気の所為にする人はないだろう。

○昔は学校の先生というのは、地域のリーダーであり医者と共に尊敬される職業だったのだ。政治家も10年もかかわると家屋敷を失うと言われるほど清貧に甘んじ奉仕する職業だったのだ。それがどうだ! クリーンなイメージなんて何処吹く風だ。カネ・カネ・カネと楽な職業が選択される時代になったのだ。本当にボランティアとして無償の行為をする人なんて見当たらないのはおそらく心が貧しいのだろう。

○このホームページもそうだ。みなの役にたちたいと願って毎日時間と私費を使っているのだが、これは間違っているのだろうか?自信が無くなるのだ。保険会社も、役所も信用できない。正義ってなんだろう?と考えてしまう。アマチュア無線のように儲からない趣味、行為なんて今の世の中には通用しないからこそ、廃れていくのかもしれない。教育がお金儲けのためになされている限りこうした風潮は改まらないだろう。純粋に人を好きになり、真理に謙虚な人が出てきて欲しい。心の貧しい人が増えるのはやりきれない。1億総セールスなんてイヤです。

○ニッコリできるニュースが聞こえてきて欲しいと心から願う。
                                     
         2006年11月1日。 齋藤醇爾/JA7SSB Junji


 御蔭さまで満8周年!
 
巻頭言 2006年8月15日 発行:福島CW愛好会


お蔭様で、このWebを開設して丸8年が経ちました。これもひとえに皆様のご支援の賜物とお礼申し上げます。

 開設当時を思い起こせば、ホームページのしくみや構造など右も左も分からぬままスタートし、電話回線はダイヤル式で、いつも電話代を気にしながらホームページにアクセスしたものです。ソフトのホームページ・ビルダーも年々version up していき、現在はVersion10を使用しております。全体としては、月に一度更新するところから始まったのですが、DX NEWSは編集長の熱意で、週1回から毎日、そして今では日に数回更新されるようになりました。(ただし、編集長が海外あるいは国内の出張や旅行時は、更新出来ない時もあります。)最近はプロの作った洗練されたWebが多い中で、チョッと野暮ったい感じもしないでもない私達のホームページですが、東西南北(NEWS)を文字って、DX News, Extra, FCWA, Science の4つのボタンを配置したデザインを、編集人達は、大いに気に入って使用しております。

 FCWAのサイトを私が担当させて頂いているわけですが、1999年1月から毎月1日に更新することにしたこの『巻頭言』のページだけは、なんとか継続して参りました。1999年の5月から8月まで「ホームページの読み方のヒント」と題して編集長の齋藤さんの記事が掲載されました。9月にFCWAオリジナルのアワードが発行されることとなり『The CW.365 Award 発表』という記事がサイトのリニューアルの時(2002年7月)まで掲載されました。(8月から新しいAwardのページに移動)99年12月に一度齋藤さんのコラムが掲載された後、2000年3月1日から、齋藤さんと私のコラムが同時に毎月掲載されるようになりました。この稿は、私が原稿を月末に書いてメールで編集長へ送り、それを見て齋藤さんが原稿を書いて1日にupさせるというパターンです。ところが、たまに齋藤さんの海外出張などで私が編集する場合もあって、そんな時は正直一人でハラハラしたものでした。他のページは、出来るだけ行事の度に更新することを心掛けて参りましたが、根っから怠惰な私の性格は変えようも無く、後手後手の状況です。FCWAのアナウンスのページなどは、齋藤さんが見かねて代筆されることもしばしばで、読者の方も文章のタッチから誰の筆かはお分かりのことと想像しております。

 8周年を迎えて、FCWAの会員の皆様により早くよく分かる情報を提供していけるよう心掛けて、これからも努力しようと新たな決意をしているところです。8年という歳月をどうにか続けて来られたのも編集長のお力添えがあってこそと感謝しております。今回のリニューアルは一部分となりましたが、追々更新していく予定ですので、これからも暖かいご支援をどうぞ宜しくお願い致します。皆様からの投稿もお待ちしております。

 残暑が厳しい毎日ですが、体調管理に気をつけて、ハムライフを大いに楽しみましょう。
                                               
            FCWA事務局 JI7VBW/堀切洋子


 丸8年も経ったのか!が本音です。その間多くの方々から励ましを頂戴したことに感謝をします。FCWAのホームページとしてスタートした時は多くのメンバーのアクセスで助けられたのでした。しかしDX Newsとか、Scienceの読者も加わり、日々のアクセス数が増加するに及んで、DXの中の「Propagation」が一番アクセス数が多いのが実情です。さらには「Science」の編集者はこの丸3年は手を加える時間とゆとりがなくなり、齋藤が片手間に加筆をしているのが実情です。今年は私の家庭の事情もあってお盆を挟んで休暇を拵えてバタバタしていてマッタクWebに触る体力がなくなったのが実情です。やっと15日の18時に帰福してまずは、リニューァルされた本ページを皮切りに更新作業を開始しました。

 本Webが何故8月15日に発刊されたのか?を一言書きます--私はこの日がなかったらおそらく自由闊達な社会を知ることなく、歳を重ねたに違いありません。1945年8月15日があればこそ、日本の国は今日の発展をしたと思っています。その位大切な日を記念したかったこと--の一語に尽きます。それによって失ったもの以上のものを私は人生で得ました。しかし今朝の小泉首相の靖国神社参拝などはかってない反発を中国と韓国から受けているのは残念です。私は歴史を直視し、その内容を吟味して意義をかみ締めながら生きてきました。にもかかわらずマスコミや政治は、歴史の重さを哲学的に解釈するよりは、政争の道具に使用して騒ぎ立てます。自国に有利に利益導入を図ろう、自党に有利に政策を展開したい、権力構造を温存したいという、狭い了見から物事も解釈・展開しようとする態度にはつくづく嫌気がさします。誰がアラーを拝もうが、キリストを拝もうが、構いません。しかし自分の拝む神の名で、相手を殺す理由が生じるのは許せません。隣の家の信じるものはボクには無縁なのです。そして私の信じるものをお隣に押し付けることはしません。--と云う事なのです。コミュニティとして成立するための条件は、話し合いの場があることだけです。60年前のことを根にもつなら、100年前はどうなりますか? 1000年前は? 現在のパレスチナとイスラエルのように1820年代からの恨みつらみが継続して、殺しあう大義なんて認めがたいものです。多くのこうした政争が中心になる諍いは貧しさ、貧困、無教育の中で一部の権力者の富の集中支配を隠す為のなせる業です。私は大衆の知識が深く歴史を理解し、富と生活の関係を正しく認知すれば、何が間違いかをすぐに理解し修正できると信じています。

○豊かになることは人口を増加させることでもなく、経済成長率を上げることでもなく、長寿国でもありません。人類の英知を信じたいのです。国の威信とかも関係アリマセン。他人を認めあうことが基本なのです。私はそのためには真理を解き明かし、真理について語りつくせる情報を開示しあうことがその第一歩だと信じて疑いません。そのためにこの我々のホームページは小さなジャンルではありますが、努力しているつもりなのです。今日は疲労していて、余り冴えませんが皆さんにとっては単にお盆の休暇かもしれませんが、私にとっては価値観を見直す日の始まりだった事をお話したかったのです。ありがとう。終戦記念日。

           2006年8月15日  齋藤醇爾/JA7SSB Junji Saito


 梅雨明けしました!
 
巻頭言 2006年8月1日 発行:福島CW愛好会


●間もなくフィールドデーコンテストが開催されます。私は、アンテナを立てる力も智恵もありませんし、オペレーターとしての技量も無ければ継続してやる根気もパワーもありません。ナイナイ尽くしですが、それでも毎年参加させて戴いています。何故なら現在のところ、このコンテストがクラブ局JA7ZBFのメイン行事となっているからです。メンバーの一人として、自分に出来る事を精一杯させて頂こうと考えています。実質的にはホンのお飾り程度の役割しか果たせておりませんが、一つでもマルチが増やせれば良いと思い頑張る事にしています。クラブでコンテストに参加する場合、人数が少なければ少ないほど、ひとり一人の役割が大切になってきます。アンテナを上げたり撤収したり食事の準備をしたりと、アウトドアならではの作業も多く、後方支援として積極的に参加してくださる方には本当に頭が下がります。有り難うございます。皆が一丸となってこそ大きな成果が得られます。今年も和気藹々と楽しみながら、そしてある程度のノルマを達成しようとする気力を持ってコンテストに臨みたいと思っております。どうぞ宜しくお願い致します。
 8/5午後9時〜8/6午後3時まで、JA7ZBFは、昨年同様3.5、7、14、21、28、50、144、430MHzの8バンドでQRVします。所用で参加できない方も、是非自宅からコールをお願い致します。
 
 さて、私は小学校の国語の時間に習った宮沢賢治の『雨にも負けず』が好きで(何しろ40年も前に習った詩ですから助詞で曖昧なところが一部ありますが)今でも諳(そら)んじることが出来ます。自分の出来ることを精一杯やり(多少なりとも人さまの役に立つ事をし)人に迷惑を掛けることなくひっそりと人生を終えられたらと、常々思っている私は”人を幸せにすることが自分の幸せに繋がる・・・”というこの詩の精神が好きです。理想として、どんな状況にあっても何事をも感謝として受け止められる人に私はなりたい。

   『雨にも負けず』     宮沢賢治

    雨にも負けず            風にも負けず
    雪にも夏の暑さにも負けぬ   丈夫な身体を持ち
    欲はなく               決して怒らず
    いつも静かに笑っている

    一日に玄米四合と        味噌と少しの野菜を食べ
    あらゆることを           自分を勘定に入れず
    良く見聞きし解り         そして忘れず

    野原の松の林の陰の      小さな茅葺きの小屋にいて
    東に病気の子供あれば     行って看病してやり
    西に疲れた母あれば       行ってその稲の束を負い
    南に死にそうな人あれば    行って、怖がらなくてもいいと言い
    北に喧嘩や訴訟があれば   つまらないから止めろと言い

    日照りの時は涙を流し     寒さの夏はオロオロ歩き
    みんなにでくのぼうと呼ばれ  褒められもせず
    苦にもされず           そういう者に
    私はなりたい
 
      FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年8月1日


●私は幼い時から虚弱体質で学校は休むほうが多かった所為だろう、戸外で遊ぶのはただ空気銃を持って夕方雀撃ちに30分行くのを許されただけだった。その癖が支配している所為だろう、アゥトドァは尻込みしてしまう。しかしFCWAに入会してからみなさんと一緒に野原で遊ぶ爽快感を教えていただいた。それまで戸外で移動局を開設するなんて考えたこともなかった。大事なセットを戸外に持ち出し、貧弱な電力と、貧弱なアンテナでQSOすることが鬱陶しかったのだ。しかしJA7ZBFというクラヴ局を開局してから、皆とCWを楽しむのにはフィールドディでオペレィションをしながら、一緒に過ごすという生活の組み込まれた活動くらい、大切な学習はないことに気付いたのだ。

○クラヴ局を開局以来5度目のフィールドディだが、毎年参加してくださってるのは、JA7MJ、JI7VBW,JN7LRGさんだ。ナンとしてでも参加する、学習を繰り返す方には頭が下がる。継続する方にもいろいろとご都合があるはずだ。それを押して参加してくださる方には皆勤賞としての会費免除規定を設けたいと思う。学校だって出席率のいい学生は卒業させるじゃないの? 口先で理屈をこねるのは誰でも出来る。かっこつけは出来るが、苦しみを体験しながら他の人のために尽くしてくださる方には頭が下がるのだ。だからその方たちに喜びを感じてもらう為にも、第4回目の優勝を果たして見せたいと思っている。去年以上のスコァをたたき出して見せるぞ!

○初めてのことだが、この巻頭言の更新が、23時間遅れた。(いつも1日の0030JSTに更新してきた!)今月は実は先刻、出張から帰宅したばかりだ。堀切事務局長からはチャンと原稿を頂戴していた。でもなんとか2340JSTの今日の日付で更新できそうだ。男は意地を通すと云う事も大切だと思う。このページが2日なったからといって、誰も困りはしない。唯、己がこの8年間守ってきたことを破りたくないだけなのだ。さー8月5、6日のフィールドディ・コンテストで「JA7ZBF/7」が聞こえたら、どうぞヨロシクお願いします。マルチバンド、CWモードで日本一に挑戦中です。ヨロシク 73

        The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年8月1日


 間もなく真夏が来る!
 
巻頭言 2006年7月1日 発行:福島CW愛好会


●ワールドカップも、いよいよ佳境に入って参りました。今日から8強が対戦していきますが、果たして優勝国は何処でしょう? 各新聞社のWebで記事を読むのも面白く、テレビでは放送されない取材記事など面白いものです。ジーコJapanは1勝することも出来ずに終わってしまい、各方面から厳しい批判が殺到しましたが、実力どおりの結果と言えそうです。ヨーロッパとは歴史が違いますから、技術、体力、精神力・・・・と一歩ずつ努力するしかなさそうです。間もなく新しい監督も決まりそうですし、4年後の試合に期待しましょう。巷では、ワールドカップが開かれる年には、地球儀がよく売れるそうです。確かに耳慣れない国が何処に在るのか、調べたくなる気持ちも分かります。Webでは、各国の簡単な紹介なども掲載されていますから、子どもだけでなく大人も勉強になるのではないでしょうか。私は知らないことだらけですので、大いに助かっています。

○7月1日は、富士山をはじめ多くの山で山開き(神事)が行われます。ご来光を観るツアーもこれから毎週土曜日にあるようですし、歩ける方は元気なうちに体験されるのも良いのではないでしょうか。私は小学校の遠足でさえ山のふもとのバスに残って皆が降りてくるのをおとなしく待っている子どもでしたから、未だに登山などとは全く無縁です。が、空想の世界では、汗をかいて必死で登った後の爽快感、充実感など分かるような気がしています。頂上を征服した時の達成感が、危険を冒してまでもそうさせる登山の魅力かも知れません。無線をされる方で登山を趣味として居られる方も多いようですが、くれぐれも気を付けて楽しまれて下さい。

○登山に限らず、頂上を目指すのには幾つかのルートがあると思います。切り立った岸壁コース、緩やかな一般コースなど道は選択出来るでしょうし、登り方も、一気に登り詰めるタイプ、ユックリ休み休み登るタイプ、休まず弛まず歩き続けるタイプ・・・と選択肢は多様です。ただ自分に合った方法で自分のペースを守り頂上さえ見失わなければ、いずれは目標達成できるのではないでしょうか。上半期が終わり、今日から下半期が始まりました。軌道修正しながら頂上を見据えて着実に歩を進めましょう。

◎今月の8日〜9日にOutdoor meetingが開かれます。会員以外の方も、参加ご希望の方は申し出て下さい。詳細は、左記の「アナウンス」の「FCWA」をクリックして下さい。ロッジですからカラオケはありませんが(Hi !)皆で楽しく語らいましょう。杉内さんと奥山さんの手料理が楽しみです!

         FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年7月1日


●私も日本チームを応援したくてTVのアンテナを補修したり、木を剪定したり切り倒したりしてやっとキレイにTV画像を見ることが出来るようになったところだが、肝心の日本チームの負け姿は見ることが叶わなかった。挙句の果ては電話線まで切ってしまい丸2日間電話線のない(インターネット回線もない)生活を過ごした Hi! 60年前に満蒙開拓団に夏休みに手伝いに行って30日間泊り込んだ時の文化との隔絶に似た体験を味わって早寝、早起きを余儀なくさされた。成人男子の居ない婦女子を中心とした村落に三八式歩兵銃に演習弾を60発もって30人単位の旧制の中学校の生徒が単位になって、住み込んでの毎日、農作業をする日々だったのだ。私の受け入れ先の家庭は長野県出身の方だったが、開拓団の男性は90%が招集でお年寄りが5-6人居られるだけだったのが思い出される。例年終戦記念日が近づくと思い出すのだ。

○この時の苦い思い出は今もたずねる事叶わないまま心の底に残るものだ。その後の兵役動員などで余りにも急変した周辺環境にあって己の命の存続に気をとられて過ごした16歳ごろの事だ。この時の方たちは未だご存命だろうか?一緒に夜になると分教場に集まってお喋りをした準教員のお姉さん(おそらく20歳位だった方が思い出される。)の先生がいらっしゃる。それでも将来の夢を語ったものだった。なにしろ子供だったから、住所もお教えせずにお別れしたままで今日に至ってしまった.戦争で心や体に傷ついた者は中国人や韓国人だけじゃないのだ。あの人たちがご無事で命を全うしてらっしゃればいいがと思うのだが、どうしようもない。

○そして七夕様が間もなくだ。私の育った少年時代は中途半端に終わったが、突然周囲環境の変化した20歳にワープした為に昔を語る友がマッタクないのだ。これは限りなく寂しい。それが一層寂とか侘びにつながる感傷的な性格の一面を醸成したのかもしれない。それから逃れたいために科学の道に進んだとも云えるかもしれないのだ。天命というか、運命というか、そうしたものを否応なく感じるのだ。何方でも満州の吉林省の開拓団の終戦間際のご消息をご存知の方がいらしたら下の私のアドレスにご一報をお願いしたいのだ。同様に1945年代の新京第2中学校の在学生の方がいらしたらご連絡を戴きたいと思っている。それにしても過ぎた昔と対比するとマァなんと幸せな日々を過ごせることだろう。生命を保護され、治安もよく、安心して明日に期待して眠りにつける晩年、しかも好きな機器に取り囲まれて未来を予測することが出来るのは何にも代えられない至福の時なのだ。

       The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年7月1日


 競争・世界サッカー大会
 
巻頭言 2006年6月1日 発行:福島CW愛好会

●いよいよ今月9日より2ヶ月間、ドイツでワールドカップが開催されます。マスコミは、連日のようにジーコジャパンの話題を取り上げていて、オリンピックと同様4年に一度の国際大会だからでしょうか、応援する側にも力が入ります。選手に選ばれることは大変なことで、素質と努力が欠かせませんが、運も有るような気がします。この時期に怪我や故障で泣いた方などは、本当にお気の毒としか言いようがありません。しかし選手だけが大変なわけではなく、選手と共に走り回る審判も、大変な競争を勝ち抜いて選ばれるそうです。英会話の試験の他に、運動能力テストが2種類課せられるとか。40mを6.2秒以内で6回走ったり、150mを30秒で10回走るのだそうです。誤審が多いため審判のレベルアップが目的で、試合ルールに関するテストやビデオによる試験も行われるそうです。ワールドベースボールクラシックの時でも誤審が随分問題になりましたが、公正な審判が望まれます。
 スポーツに限らずあらゆる場面で、意志疎通を図るには共通の言語が必要となります。今は英語が分かれば、世界をある程度カバーできそうです。次期オリンピックが開催される中国では、観光客目当てに子どもからお年寄りまで英語を学んでいると聞きます。増してやアマチュア無線をやる上では、英会話が出来ると出来ないでは雲泥の差です。しかし、語学をマスターするのにはカナリの努力が必要で、CWをマスターするのと同様、コツコツと毎日の積み重ねが必須となります。チョコっとやってみてダメだと諦めるのではなく、目標を絞って挑戦したいものです。

 4日前の日曜日にメンバーが集まり、6/25のCW講習会と7/8、9のアウトドアミーティングの打合せが行われました。それぞれに楽しい企画が用意されますので、多くの方にご出席頂ければと思います。

        FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年6月1日

●新しい教育方針の中に「愛国心」というのが含まれて、学校の先生方が悩んでいるようだが、どうだろう、こうしたスポーツゲームで勝ったチームの国旗が掲揚されたり、国歌が吹奏されると皆が起立してジーツと国旗の掲揚を見守る。このときにナンともいえない感慨が胸を満たすのだがわかっていただけるだろうか? これは国家間のゲームに限らず、六大学野球の優勝で歌われる校歌とか、寮歌を聴くときも同じだ。勿論行き過ぎた応援が問題を呼ぶことはあるが、この感慨を個人的に持つことが大切なのではないだろうか?

○まして選手諸君のストレスを思うと大変なことだろう。私たちのコンテストの優勝でもそうだ。連戦連勝と3年もトップを飾った「フィールドディ・コンテスト]などは、外野席からみれば(応援団?)大したことではなく、楽しみだろうが、徹夜でスコァをたたき出すOp's諸君には大変なストレスなのだ。自己記録を更新していく(局数を増やす、得点を挙げることがそれだ!)しかも今までの3年、3回のスコァはすべてが増加しているのだ。だんだん年とともにリタィアしてい選手がいるのは記憶に新しい。負ける前に引退する人もいるし、これ以上勝てないと見極めて引退を表明する人もいる。

○人は最盛期を過ぎれば後はリタィアする運命にある。退職もそうだろう。しかしその去り際の美しさこそ、個人の個性であり、人格なのだろう。どこで競争から降りて、次に何を目指すのか?これも大切な心構えだろう。しかし世の中では、宗教の派閥抗争、政党の派閥抗争が後を絶たない。これはやはり権力の楽しさ、利益の(金銭)得ることと関係がないとは言わせない。しかしそうした選手たちの上前をはねる連盟が利益を上げるなどは日本のスケート連盟に限らず、イタリィのサッカー連盟も酷いものらしい。どこまで純粋な勝負をしているのか?を考えると、単純に応援はできないような複雑な心理だ。

        The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年6月1日


 花霞・田園・自然
 
巻頭言 2006年5月1日 発行:福島CW愛好会


●桜の花もあれよあれよと言う間に風に舞い、薫風爽やかな季節となりました。暖かな日が続き、我が家の藤色と白の藤の花も、間もなく咲きそうな気配です。
以前冬場に、コンクリートの割れ目から大根の葉っぱが出てきて元気に育っていることが話題になったことがありましたが、こんな例を持ち出すまでもなく植物の生命力は実にスゴイと思います。植物は足が無いので一人で歩けないだけで、動物と同様、季節を感じながら生きているのです。音楽や人の言葉にも反応すると聞いていますし、温度を敏感に感じて自発的に芽を出したり花を咲かせたりしています。人は簡単に木を切ったり草を踏み倒したりしていますが、同じ地球上の生命体として、もっと植物を大切にすべきではないでしょうか。

○私が食べ物を頂く時、牛肉、豚肉、魚などは、それらの命を頂いているという思いがありましたが、お野菜などを頂く時は、これまで何も考えた事がありませんでした。しかし、お野菜の生命を犠牲にして、私達は元気の素を頂いているのです。新緑の力強く芽吹く姿を見て、植物にも感謝をせねばならないのだということを改めて気付かせて頂きました。(この歳になるまで、そんな当たり前のことに気付かないのは私だけかも知れませんね?)

○さて、FCWAの総会も4/22日に無事に終了し、いよいよ始動の時です。5月14日は、クラブJA7ZBFの総会、そして5月28日には、今後の活動の内容を決めるmeetingが、午後1時から開催予定です。6月25日には、indoor部のJN7UKK竹内部長が中心となってCW講習会が開催されますし、7月8〜9日には、outdoor部のJL7UHK杉内部長が、日山キャンプ場のバンガローを借りての1泊meetingを企画して下さいました。メンバー以外の方でも、関心のある方は、どうぞ遊びにお出で下さい。時間に追われながら過ごしている日々ですが、せめて時を忘れて皆さんと楽しく過ごしたいものです。多くの方のご参加をお待ちしております。

            FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年5月1日

●新学期も始まり1ヵ月、道を歩く新入学の子供たちの足取りも日毎に軽くなるこの頃です。都会地では昔のように気軽に子供たちに声をかけると、ヘンな伯父さんに間違われる危険があるようですが、地域社会では顔見知りですから「オハヨウ!」とか、「気をつけてね」と言っても大丈夫です。間もなく田んぼに水が張られると、通学の行き帰りの子供たちが、泥鰌やタニシを畦道に佇んで見ている光景に出くわします。私は都会地育ちでしたから、アスファルト道路の歩道を並木道に沿って歩くだけで道草を食うという自然を知らずに育ちました。歳をとって感じるのは、田舎のこの風景くらい自然なものはない!とツクズクと思います。

○高度成長期の農業風景は、殺虫剤を長いパィプでモウモウと白煙を撒き散らしながら散布していて、タニシや泥鰌を見ることは出来ませんでした。この頃の田は、畦に蓮華が咲くのです。時々は鴨が飛び立つ姿さえ見えるようになりました。これが福島のよい所ではあります。しかし効率が悪いとか売り上げは少ないかもしれません。でも人間らしく地味に生きましょうね。

○アマチュア無線もそうでしょう。時に空を眺め、太陽を振り仰いで自然に感謝しましょう。鉄塔を建てるのは誰でも出来ます。立ち木にダィポールを引っ掛けてQRVすることで、波長と共振の実験に立ち返るのも良いのではないでしょうか? オリジナルに帰ることで勉強が出来ます。私は人生で最も長く福島に住まいました。恐らく終焉の地になるでしょう。着実に人生を享受する為にはこの自然と共生する姿勢が大切なのです。やっと開花し始めた庭の八重桜を眺めながら書きました。素晴らしい記憶に残る連休をお過ごし下さい。73

       The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年5月1日


 新しい幕開け区切りの時!
 
巻頭言 2006年4月1日 発行:福島CW愛好会


●この冬は大雪の洗礼に遭われた方も多いと思いますが、そうこうしているうちに桜の花便りがあちこちから届き、心もチョッピリ明るくなって参りました。辛いこと悲しいことを乗り越えた後には、頑張ったご褒美に、嬉しいこと楽しいことが訪れるのですね。草木も冬の寒さに耐えて寒いうちから蕾を硬くして春に備えて待っていました。東北地方に住んでいると、本当に春の暖かさが身に沁みます。
 卯月、四月・・・と聞くと、私は桜をイメージします。自分や子ども達の入学式の日に桜の花が咲いていたことを思い出すからでしょうか。福島市では、平年並みの10日頃開花するとのことですから楽しみです。また福島市では、4月1日から3ヶ月間”花も’み’もある福島市”というキャッチフレーズで色々なイベントが企画されているようです。観光バスに乗ったり、立木義浩作品展に足を運んでプロの写真を鑑賞したりすれば、新しい発見や出会いがあるかもしれません。
 
○今日から携帯電話向け地上デジタル放送(ワンセグ)が開始されました。乱れの無い美しい画面だそうで、屋外など好きな場所でテレビを観る事が出来るようになりました。テレビ好きの方には、なくてはならないアイテムになりそうです。ちなみに昨年末にKDDIから発表された携帯電話の対応機種は、25,000円程度とか。老眼世代には小さな画面は敬遠されるかも知れませんが、若い方には受け入れられるかも? ただWinnyによる情報流出などが社会問題となっている今、相方向型の通信は、少し心配な向きも在ります。携帯電話はあらゆる機能を取り込んでドンドン進化しています。物忘れの激しい熟年族は、くれぐれも電話機を紛失しないよう気をつけながら時代に取り残されないように・・・。(実は困った事に、私は時々何処かに置き忘れることがあるのです。Hi !)

○いよいよ新年度が始まり、私も新たな気持ちでスタートをきりました。限られた日常の中で如何に趣味の時間を組み込んでいくか。私は、今年こそ自分なりにある程度納得のいく成果を出したいと考えております。
 FCWAは、アマチュア無線の資格がある方なら、地域にこだわらずどなたでも入会(年会費1,000円)できます。興味のおありの方はメールを事務局へどうぞ。今年度も、共に大いに学び大いに遊びましょう。4月22日のFCWAの総会で、皆様の笑顔を拝したいと思います。ご出席をお待ちしております。

         FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年4月1日

●31日に上野の満開の桜をチョットだけ見て最終の新幹線で帰福しました。コチラは時々小雪の舞う天候です。これで本当に春が来るの?と心配になります。確かに地方の春は遅く来るのです。不景気風も遅くでないと回復しないことを数回の不景気回復期を福島で過ごした私は体感しています。事ほどに地方というのはテンポが遅いのです。それがユッタリした人生観を養成したり、地方の文化の基本になってるのも本当だと思うこの頃です。この時差を期待感で待つのも楽しみ方の一つではあります。それが我慢強い東北人を作り上げていることに気付きました。流行には疎いと言われますが、ファッションのタイミングが少し遅れてくるだけのことに過ぎません。これは決して負け惜しみではないのです。この時差を利用すれば間違いのない予想が出来る、不景気の回復期を正確に予測した対応が出来るとも言い換えれます。地方の文化が根強い理由の一つでもあります。

○文化を選択してイイトコ取りできることに私は地方文化の力強さとしたたかさを感じてきました。しかし暦の上では堀切さんも書いておられるように、4月1日をキリとした季節が日本中で始ります。雪の中で入学式を迎える北海道もあれば、菜の花の咲き乱れる中で入学式を迎える地域もあります。国別で世界を見れば、未だ自動車も満足に走らない国でも環境保全に努力しなければならないように、地域差に甘えられない生き方が望まれるのです。人はこうして地域を越えて、意思疎通を図り一体化をしていかねばならない部分も認めなければなりません。それが人類を進化させてきたことを歴史は教えてくれます。

○我々共通の趣味の場である「アマチュア無線」を見ても、都会地のアマチュアはアンテナを張る場所がなく環境規制で開局が困難を極める中で、地方の我々は大型のビームアンテナを張り巡らせる贅沢をしていられる特権を行使できます。部品や機材の入手さえ昔は東京に差をつけられましたが、イマでは流通革命のお陰で、価格差は無くなり、部品さえ同じように入手できるようになりました。JA7の局がJA1に劣る要因は今では無くなったのです。それどころか著名な局が地方に犇いていることを知っています。フィールドディなどで我々が優勝できるのは正に地の利を生かしたからではあります。今年は地方の利点を満喫した「お花見」をして過ごそうと期待しています。

       The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年4月1日

 待たれた春、期待!
 
巻頭言 2006年3月1日 発行:福島CW愛好会


●トリノで開催された冬季オリンピックが、感動のうちに無事終了しました。金メダルが期待されていながら結局メダルどころか・・・という選手が多い中で、終盤にようやくフィギュアスケートの荒川静香選手が待望の金メダルを取得し、日本中が喜びで沸き上がりました。最後の最後に勝利の女神が彼女に微笑んだという感じでした。永年の怪我やスランプなどを乗り越えて掴み取った栄冠に、皆が心から拍手をしました。

 ウインタースポーツは、それを継続するのに費用が相当掛かると聞きました。親にこれ以上出してもらうのは心苦しいので、今期で辞めるという話をしている選手も居ました。金メダルを取ると報奨金など沢山頂けるそうですが、そこに至るまでに経済的理由で断念する選手も多いとか。個人負担が如何に大きいかが伺えます。現在は、国も経済界も疲弊しきっていますので、経済援助してと言うのは難しいかも知れませんが、そこを何とか・・・と、お願いしたくなりました。

○荒川選手はヨーロッパではクールビューティと評され、冷静な判断力と美しい滑りで多くの人を魅了しました。村主章枝選手は技のレベルが低くて4位に終わりましたが、美しさにおいては引けを取りませんでした。芸術性を点数として評価するのは大変難しいようです。フリースタイルモーグルで上村愛子選手は、綺麗なフォームで跳び着地も成功しましたが、タイムの方が重視されているため5位という不本意な結果となりました。美しく確実な演技が必要とされるこれらの種目でメダルを取るのが如何に大変なことか・・・。

 それにしても荒川選手の笑顔が際立ったオリンピックでした。本当におめでとうございます!
 ”学問に王道なし”と言われていますが、何事もコツコツと努力した者が、結局は報われるのかも知れませんね。
3月となり、そろそろコンテストに向けての準備を始めねばなりません。昨年の反省点を踏まえて、元気良く地道に活動したいと思います。そして今年は、荒川選手や村主選手に見習って美しさも追求したいと思います。ロープ1本を張るにも縛るにも、美しく・・・如何?

       FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年3月1日

●期待されたとおりに物事を成し遂げるためには、人と同じ事をしては出来ない--普通の人間ならなおさらだ。スポーツに限らずだが競争をすれば、ソコに順位がつくのは当然なのだ。学校の勉強で、大学の選択で、職場の仕事でも全く同じ事が言える。だから大抵の人間は、競争をすることを嫌がるのだ--ソレにも拘らず全ての物事には順位がつく。私はスポーツはカラキシ駄目だった。それが多分物理学を学ぶことになった原因になった。

○文部省がかって「ユトリ教育」を謳った事が思い出される。土曜日をお休みにしたのもそうだ。結果は学力の低下という結果をもたらした。諸外国と比較して日本の学生の標準は低い--ということが今更ながらに問題化している。会社じゃあるまいし、8時間労働を守ろう式で勉強が出来るワケがない。努力しなければならないという苦しみから逃れるのに学業時間数を減少して同じ結果を得る方法などは決してない。勢い学校で勉強をすることが困難になってきているのだ。それが塾通いになり、家庭教師による補助教育を必要としている。しかし見掛け上は少子化による学生数の変化で入学は容易になった。学校によっては定員割れで倍率は問題にならなくなっている。

○スポーツも最近は職業として成り立つ商業の一つになってきたから、こちらも競争は当然激しくなるだろう。オリンピックを騒ぐ風潮は、オリンピック委員会IOCの商業センスのおかげかもしれない。TV局も視聴率を上げるのには競馬と同じ取り扱いをする。金だ、銀だ、と騒ぐ。かって近代オリンンピックを提唱したクーベルタン男爵が言った「オリンピックは参加することに意義がある。」という言葉などドコからも聞かれない。TVの放送権、公式時計の権利、マークの使用権となんでも売るオリンピックをもっと、本来のスポーツに戻す工夫がソロソロ考えられてもいい時期ではないだろうか? その辺がスッキリしたらドーピングもなくなり、もっと素晴らしいスポーツ教育が出来るだろう。

○さていよいよ待たれた春がやってくる月だ。日毎に太陽は高くなり光線に柔らかみが増したような気分がする。庭の残雪の下から「蕗の薹」が小首を持ち上げている。月末は櫻前線が駆け足で北上するだろう。万物が待ちかねる春、人生の春を迎える若者がもっとたくましく、競争に競り勝って名乗りを上げられることを切望している。

       The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年3月1日

 二月は忍耐の月?
 
巻頭言 2006年2月1日 発行:福島CW愛好会


●1月29日にCW講習会が開催され、JA7SSB齋藤さんやJA1OQG/7松田さんの講義に耳を傾け、キーの調整の仕方や打ち方などを学びました。受講された皆様、スタッフの方々、本当にお疲れさまでした。そして有り難うございました。

 齋藤さんや松田さんは、何十年も電信の通信をされて来られただけに、根っから電信がお好きだという事が伝わって来ました。好きな道だからこそ、どんな困難も乗り越えて来られたのでしょう。目標を決め、それに向かって、やり遂げるまで諦めないで継続して努力する。これは、トンツーに限らず、どんな分野にも共通することと思います。止めることは一瞬で終わり簡単ですが、続ける事は辛くもありますが喜びも生まれます。”この道〜十年”という人が居られますが、継続できるということはナンと素晴らしいことでしょう!トンツーが巧くなりたいと思っている方は、自分より上手な人を相手に交信をし続ければ、何時の間にか上達するでしょうし、級を上げたい方は、ひたすら問題を解き参考書を読み、分からない時は師に教えを乞い分かるまで喰らいつく・・・このような努力をしてみるべきかも知れません。常に上を目指して日々精進したいものです。

 次回のCW講習会は、6月25日(日)1300JSTから福島県青少年会館で開催予定です。最近では、講習会でリピーターの方が増えて参りました。学ぼうとする意欲の表れと感心し、また大変嬉しく思いました。これからも共に勉強させて頂きましょう。また更に多くの方が受講されることを願っております。

○2002年8月15日から編集長の齋藤さんが、DX NEWS,Propagation,QRV/QSLのダイジェスト版を携帯電話へ送るメールサーヴィスを始めて下さっています。私は日頃、珍局の有無を確認させて頂く程度の利用なのですが、先月15日に齋藤さんの携帯サービスメールのお蔭で、自宅の2階の窓から、ユタ州へ向かうスターダスト・カプセルの飛行痕跡を観測する事が出来ました。齋藤さんが、福島市での観察時間と方角を明確に指示して下さったお蔭です。正確な情報が頂けるのは実に有り難いことです。

 編集されて居られる齋藤さんにとりましては、毎日実に大変な作業です。受信されている皆様も時には労をねぎらうメールや色々なレポートを送って頂けると嬉しいと思います。それがeditorにとって励みになるからです。
 Webへのお便りも心よりお待ちしております。

        FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年2月1日

●1月の末は9日間,休み無く走り回りました。移動距離のマィレージはKmでいうと、7000Kmになりました。今日やっと(31日)に帰宅したのです。そして9日間の内で一番暖かかったのは25.5C、一番寒かったのは、30日の夜のマィナス11Cでした。しかし働いた後で一風呂浴びるときの清清しさは口では言い尽くせません。お会いした方々の総数は会議場の方を含めて、9日間で90名にも及びました。社長さん4名、一番年下の方は19歳でした。この歳になってまだいろんな方と仕事のお話が出来ることを感謝します。

○幸いなことに健康に恵まれているのが、働く意欲を持ち続けられる原因でしょう。育ててくださった両親、先輩、友人、後輩にお礼を申し上げます。ちょっとさびしかったのは無線機に触れなかったことと、このWebの更新が少なかったこと、ARMS(アマチュア・ラジオ・メール・サーヴィス)が休刊したことです。来週は自分の時間が多く取れる予定です。

○さて2月は如月といい一年で一番寒さの厳しい時です。この寒さに耐えなければ、春が来ません。寒さを、厳しさを真正面から受け止めるからこそ、春の喜びも一汐感じれるのでしょう。櫻の枝には固いつぼみが可憐にユキの中で春を待ちかねています。身近な太陽黒点も昨日今日と黒点数「ゼロ」が続き、今年は黒点周期の最小年に当たります。この厳しいコンデションを逃げ出さずに、受信してこそ、黒点最大期の素晴らしさが真に体感出来るのも同じことでしょう。弱い人には強くなるように助けてあげ、強い人はより強くなる努力をする時季でもあると感じます。流感が流行っているようです。健康に留意して、厳しい時を感じながら耐え忍びましょう。

        The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年2月1日
 
  新年明けましておめでとう!
 
巻頭言 2006年1月1日 発行:福島CW愛好会


●新年 あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

○昨年実家へ帰省の折、山陽新幹線を途中下車して、地元に住む友人を誘って30年以上も前に巣立った母校を訪ねてみた。平成13年の大阪・池田小学校の殺傷事件以来か、どこの学校も来校者のチェックが厳しく、事務室で住所・氏名を来訪者リストに書き、首からぶら下げる名札を借りて二人で校内を歩いた。当然ながら、校舎は勿論のこと映画館のようにフカフカな座席が並んでいた私のお気に入りの講堂もアカシアの並木も生徒の制服も何もかもが一新されていた。1年次に1泊していた施設も取り壊され、今はそのような伝統もなくなったであろうことが垣間見れた。今更ながら歳月の流れを感じ、あらゆるものが変化していることを身をもって感じた。人も物も決して同じところにひと時も踏み止まってはいないのだ。それ故に我々は、常に変化に応じて対応していかねばならない。アマチュア無線も例外ではない。昨年の秋からモールス符号受信の試験が、1,2級のみに課せられ、しかも速度が25字/分と遅くなった。実戦とは程遠い速度だが、符号を聞き取るのが苦手な方には朗報に違いない。この12月に行われた国試は、受験者が大へん多くて仙台会場では2箇所に分かれておこなわれたとか。単なる資格欲しさで終わることなく、合格された方は大いに電波を出して頂きたいと思う。

○『おのれに徹して人のために生きよう』これは、私の母校の校訓である。30年以上経った今でも忘れないのは、折に触れこの校訓が自然と思い出されるからだろう。この精神が脈々と後輩に引き継がれていくなら嬉しい。とは言え私自身、未だにこの域に達していないのが反省の日々でもある。何事にも中途半端な私ではあるが、新年を迎えて”今年こそ!”と、誓いを新たにしている。今年は兎に角、電波を少しでも多く出そうと決めている。又、人さまに少しでも役立つ自分であるような行動を心掛けようと思う。

○今月29日には、福島市内でCW講習会が開催されます。講師の齋藤さん、松田さんの意義あるお話を聞きにお越し下さい。皆様のご出席をお待ちしております。

       FCWA事務局 JI7VBW 堀切洋子  2006年1月1日

●新年明けましてオメデトウ御座います。このWebを開設した1998年から数えて99,00,01,02,03,04,05,06年と8回目の巻頭言でご挨拶をすることになりました。一切の宣伝をしないで唯、我々の活動を通じてだけ知っていただいているホームページです。それでも延べでアクセス数は23万2千600余の方々が読んで下さいました。およそ日に100名の方弱が訪れてくださった勘定になります。2006年はあらためて心気一転して人生の完熟期を過ごすアマチュア無線を念頭に編集に実践に一層の質の向上を図りたいと思います。

●さて過ぎ去った2005年を振り返るとFCWAを中心に活躍したクラブ局のJA7ZBF/7は、フィールドディ・コンテストCMA電信モードのマルチOp,マルチ・バンド部門で総点数の451,232点を獲得して、3年連続で日本一に輝きました。第2位はJH8ZXN/8の284,620点です。JARLニュースで発表された結果で点数順位をみると、電信電話MIXのMA部門の一位のJM3CRK/1の526,000点と二位のJM1LRQ/1の486,546点に次ぐものです。即ち得点だけでみると第3位になりました。福島県移動の弱みはV/UHFで点数とマルチが少ないというハンディがあります。しかもこの結果を見る限りでは、我々のオペレーションは全てで高いレベルにあると思います。もし富士山頂にペデションを敢行したら、おそらくV/UHFで300局以上をとり総点数で100万点以上をとることも可能かもしれません。
しかしJA7ZBFはコンテストだけではなく、平時は常設場所から、週に3回(月、水、金曜日の午後9時から9時30分の間)、モールス符号のコード練習の為の英文、和文を放送する(145.62MHzのF2)日本で唯一つの局でもあります。

●地方文化は昔から中央の文化レヴェルとは比較にならないとされてきました。確かに人口密度の点では歯が立ちませんが、鎌倉時代に滅亡した平泉の藤原文化のように優れたリーダーに恵まれるなら独自の文化を産み出すことも出来るのです。地方でもアマチュア無線を高いレヴェルに保つ為にはイロイロな面で、少ない会員各位には高い目標値が求められます。それを消化してくださったメンバーの方々には感謝の言葉もありません。深くお礼を申し上げます。

●それにつけても思うことは、後輩の養成であり、後継者を作るための学習です。社会は急速度で変化しています。その変化を正しく捕らえ、将来を見通し、予想をたてた学習を継続して、人を育てることはFCWAだけに限りません。会社も隆盛を窮めた時代を過ごして消えて行く姿を多く見ます。日本の未来は厳しい自戒と努力なしには開けないでしょう。より積極的に、より実践的に、現在以上の質の向上を目指してひたすらの努力を繰り返す以外にはありません。誠実で、堅実で、着実な、理論と実践をより強力に進めたいと思います。どうぞ皆さんのご協力と更なるご支援を御願い申し上げます。

      The Hamradio 編集長 JA7SSB 齋藤醇爾 2006年1月1日