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巻頭言・編集メモ

太陽フレア
 2024年7月1日  編集メモ

 5月8日から15日にかけて、大規模な太陽フレアが発生しました。FCWAのメーリングリストでも事務局からいち早く報告がありました。その後も太陽活動は活発なようです。

 太陽フレアは、太陽の黒点付近における爆発によって、紫外線、X線、磁気を伴ったコロナガス(陽子と電子のプラズマ)が放出される現象のことです。今回は、最大クラス(Xクラス)の太陽フレアでした。これによって地球にも様々影響がありました。詳細はNICTのこちらのページをご覧ください。

 この太陽フレアによって、デリンジャー現象が発生して、HF通信が影響をうけました。皆さんもお気づきだったと思いますが、HF帯が聞こえなくなりましたよね。これはHFを利用しているアマチュア無線家にとっては、ちょっと困ったことでした。また、GPSも影響を受け、位置情報に誤差が生じたようです。巨大な太陽フレアの場合地上の電子機器や送電施設などにも影響があるようです。

 普通、高緯度の地域でした見られないオーロラが比較的低緯度の地域も見られるという現象がありました。今回も日本各地でオーロラの報告がありましたね。これは少しうれしいことでした。

 実は、フレアという現象は非常に危険なのです。紫外線、X線、コロナガスは、いわゆる放射線です。これによって宇宙ステーションにいる乗組員などは、大量に被曝する可能性があります。また人工衛星などが破壊されることもります。

 我々の地球は、地球磁場と大気をもっており、バリアのように荷電粒子など放射線を入れないよう守っています。ほんとうに地球は宇宙の中のオアシスなのかも知れませんね。

               ホームページ編集委員 JH7UBC 畠 惠治