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巻頭言

FT8
 2020年9月1日  巻頭言

FT8

 そろそろデジタルモードFT8をやってみようと思い、6月10日に免許の変更届を電波利用・電子申請・届出システムLiteで行いました。省令の改正で、変更は非常に簡単になりました。
 ところが、審査が完了したのが、7月22日でした。電子申請なのに、1か月以上もかかりました。総務省さん時間かかりすぎではありませんか。

 免許状の記載事項には変更がありませんので、さっそく、6m(50MHz)で交信を試みました。ソフトはWSJT-Xを使いました。50.313MHzでUSBモードで受信するとウォーターフォールにたくさんの信号が見えます。その下の受信ウインドウには、コールサインやロケーションの情報などが表示されます。CQを出している局が、緑になるので、交信したい局をダブルクリックして、送信許可を押すと、その後はパソコンが自動的にやってくれます。相手をコールし、相手が応答するとレポートを送り、ファイナルを交換して、交信終了です。「あ、交信できちゃった。」という感じでした。

 HF帯の各バンドのFT8専用周波数をワッチすると非常にたくさんの国内局、海外局のコールサインが見えます。デジタルモード(FT8)が、いかに隆盛を極めているかを実感します。それに引き換え、CWモードは閑散とした状況です。コンディションの悪さもあるでしょうが、モールス符号を習得するのに努力が必要なのがCW不人気の原因のひとつとなっているのかもしれません。

 当局は退職後、デジタルモードにも取り組んできました。2012年からPSK31、SSTV、RTTYにQRVし、この年はPSK31をアクティブに運用しました。この時に交信したQSLカードが今も届いてきます。その後、JT65も運用しました。そして、現在FT8が運用できる状態になりました。

 これらのデジタルモードでの交信の経験から感じることを述べてみたいと思います。PSK31で交信していた当時は、定型文を使っての交信でしたが、遠くに相手がいて、電波が行き来して交信をしているという実感がありました。しかし、現在のFT8モードでの通信は、その実感に欠けると言わざるを得ません。また、これらのデジタルモードは初期には、小電力(QRP)で交信できるというメリットが取り上げられました。しかし、現状を見るとパワー競争になっていると言わざるを得ません。交信が出来たときの喜びが、今ひとつ感じられないと思うのは、私だけではないと思います。

 今、デジタルモード交信が盛んに行われています。たくさんのカントリーと交信して喜びを得るという局には、欠かせないモードとなっていると思いますが、アマチュア無線の原点である、交信できたときの喜び(うれしさ)を求めるなら従来のCWやSSB,FMの方が上回ると思います。

 さて、当局はといえば、ラグチューは2mか430MのFM、6mはEスポ発生時にSSBとCW,コンテストと交信会はCW、そして気が向いたときに時々FT8といった感じの運用になるでしょうか。アマチュア無線の楽しみ方には今やたくさんの方法があります。ですから、自分のハムスタイルにあった交信方法で楽しめばよいのではないでしょうか。

                     HP編集員  JH7UBC 畠 惠治
 2020年9月1日  編集メモ


卒 業

 ようやく今年の9月末で、今の会社を卒業できる見通しがついた。会社に在籍しているうちは、「出勤」という時間制約と引き替えに給与を得る経済活動を行っているわけだが、卒業と同時にその繋がりは完全にきれる。

 我々の年代では「卒業」と言えば、やはり映画の『卒業』が、まず最初に思い出される。この映画は、当局が開局した1967年に製作され、日本では翌1968年(昭和43年)に公開されたもので、テーマ曲は、サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」。この曲も当時は流行ったものだ。「卒業」の意味合いとしては、昨今のアイドルグループからの離脱を表す「卒業します!」の方が通りが良いかもしれない。

 まあ定年後も、何年間かは雇用延長して会社にはお世話にはなった。65歳を過ぎてからは年金は貰ってはいるが、会社に在籍して得た幾ばくかの給料でも、毎月の生活はほぼ給与のみで足りた。従ってこれまで受給した年金はこれからの事態に備えて、貯蓄しておくことができた。

 私の後任には、後輩に声を掛けて来てもらえることになった。後任者は電気回路(電子回路)の知識は十分に有しており、推薦するに当たって心配は無かった。ただ扱っている製品の特性は知らないと思われるので、測定器の扱い方と評価方法についての知識を習得すれば十分だ。後任は9月の始めから勤務できるので、1ケ月間は私とオーバラップして、私の仕事をOJTで指導することになる。

 さあ、これで晴れて隠居生活の始まりだ。これからの収入は年金のみで生活をすることになるが、収入減と引き替えに、自由な時間を得ることができる。老化は「足と目」からと言われているが、これまでの仕事は体を動かす生活ではなかったものの、コロナ時代の「ニュー・ノーマル」となる自粛主体の隠居生活では、更に体を動かす事のない生活となり、益々老化が進む気がする。フィジックスにもそろそろガタが現れ始めてきたので、卒業するにはちょうど良いころか。

 仕事からの卒業は、終活への入口かもしれない。立派なタワーや大型のアンテナをお持ちの諸兄はいつ頃から終活に入るのだろうか? まあ隠居生活中には、もう一度ソーラーサイクルのピークを迎えられると思われるので、次のボトム当たりがハム活から足を洗う潮時かもしれない。

                     HP編集員  JA7GND 渡辺 栄